修了者の声

杜 鵬さん
(2020年3月修了)
(穀物食料商社)

体系的な経営学の知識を学びたい

私は中国の国営企業に勤務し、途中、日本にある在外公館で経済外交の仕事に携わってから、東京の日本現地法人へ駐在してきました。日々の実務に携わる中で、仕事においても、経験だけでは通用しないことが多くあり、自分には勉強が足りておらず、まだ知識不足であることに気づきました。自分がさらに成長し続けるためには、自分の殻を破るような自己変革が必要です。そのために幅広い知識を身につけて、本質を見極める目を養いたいと思うようになりました。もちろんより高い学歴を身に付けることも目的の一つですが、日々の業務の中でより良い決断を下せるようになることを目指して、一橋ビジネススクールへの進学を決めました。

学業と仕事を両立させる

2年間のMBA生活は決して楽ではありませんでした。学業と仕事の両立を図らなければならず、多くの授業が平日の夜にあるため、残業と出張を控えなければなりませんでした。また私にとって日本で学ぶ経験はこのMBAが最初だったので慣れるまで苦労しました。翌日仕事がある日にも夜遅くまでレポートを書いたり、週末の時間を予習・復習に充てたりすることもしばしばでした。しかしMBA生活が少しずつ軌道に乗ってくるとだんだんメリハリをつけることができるようになり、後のワークショップレポート執筆の際にはそのことが役立ちました。

クラスメートとの交流から得たこと

MBAで一番印象に残っていることは、やはり視野が広がったことです。経営戦略、企業財務、マーケティング、コーポレートファイナンスなどを中心に、幅広い知識や理論、それに論理的思考力が身につきました。また異業種で働いており、様々な経歴をもつクラスメートたちとの交流や議論によって、課題を共有し、物事に対する理解や認識を深めたことも、私にとってとてもよい経験になりました。1人で悩むのではなく、チームに助けてもらうことが大事と知ったことは、私のMBA生活の最も大事な収穫の一つでした。

自分自身のフレームワークが実践を変えていく


MBAでの学びは、自分自身のフレームワークを形成するプロセスです。それは自分の過去の経験や現在の目の前の問題を、経営学の知識と結合させることです。今の仕事では、フレームワークを用いて、仮説を立てて実践し、軌道修正しながら再度実践するPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを日々繰り返すように心掛けています。私にとって、一橋ビジネススクールの日々は充実した2年間でした。数多くの本を読み、数多くのレポートや課題に取りくみ、優れた先生方に恵まれて、多くのことを学ぶことができました。また優秀なクラスメートたちと相互に学ぶことで共に成長できました。一橋ビジネススクールでの経験が、これから入学されるみなさんにとって一生の宝物になることを信じています。

(2020年3月19日)