一橋の授業は、俯瞰した視点で事象を捉え、
得られた気づきを職場に活かすことができる
百貨店に勤務している私は、3年前に店舗からコーポレート部門へ異動。経営戦略に関わる立場となり、自社の再興という目標を持ちました。そこで、経営学を体系的に学ぶことで自らの視野を広げ、思考を深め、再興のヒントを得よう。そう思い立ち、MBAで学ぶことを決めました。
百貨店の再興をリードしていくには、未知の課題に対して論理的に答えを導き出すなど、物事の本質をつかむ力を養う必要があります。そして、そのためには、課題を通じて数多くのアウトプットを行い、そのアウトプットに対して様々な角度からフィードバックをもらう。このような経験が欠かせないと考え、アウトプットとフィードバックにおいて圧倒的なボリュームを持つ一橋のMBAを選びました。授業やグループワークでの議論、レポート作成とその発表など、働きながらの学びは大変です。しかし、1年が経過して確実に自分の力になっているという実感があります。
一番印象に残っている授業は、少人数のゼミ形式で行われる「ワークショップ」です。各自の研究テーマについて先生やゼミ生とディスカッションを行います。その一環として、私は修士論文のテーマである「百貨店の再興」について発表したところ、たくさんのフィードバックを受けました。「”競争優位性”とは具体的に何を指しているか」「百貨店の強みは本当に“接客”だろうか。A百貨店とB百貨店の接客の違いは? 他の業種の接客と何が違う?」…という具合です。厳しい内容ですが、会社の中にいたら気づかない視点をもらえたことに感謝しています。そして、自社の再興に向けたヒントも得られています。
このように一橋のMBAでは、日々の業務の中では得られにくい俯瞰した視点で事象を捉え、そこで得た気づきを職場に活かすことができます。残り1年、様々な授業を受けながら論文をしっかり練り上げ、MBAを修了した暁には、成果を会社に還元したいと考えています。
(2021年1月掲載)